妊婦の便秘 痔

妊婦の便秘と痔は、慢性化に要注意!

 

マタニティライフには、さまざまなマイナートラブルがありますが、便秘が原因の痔もそのひとつ。

 

妊娠を機に、便秘と痔に悩まされる女性は、実は、案外と多いのです。
そこで、ここでは、便秘が原因で妊婦が痔になりやすい原因や、痔の種類、対処法についてまとめてみました。

 

 

便秘が痔の原因になるのは何故?

 

便秘になると、そうでない人以上に痔になりやすくなります。強いいきみや肛門付近に便が留まること、硬い便などは痔をひきおこす大きな原因です。そして、これらは、便秘の人に見られる症状でもあるからです。

 

便秘だけでも苦しいのに、その上、痔で痛い思いをするのでは踏んだり蹴ったりというもの。しかし、痔の場合、場所が場所だけに、羞恥心から、病院へ行きにくいこともあり、悪化させてしまいがちです。
便秘のために、痔を併発し、痔の痛みから、排便を我慢することでさらに便秘を悪化させてしまう、そんな悪循環に陥りやすいので、要注意!そうなると、両方ともをこじらせてしまいますし、最悪、入院や手術が必要になる場合もあります。

 

そうなる前の早めの対処が必要です。

 

 

妊娠中の便秘と痔の体験談

妊婦の場合、妊娠中?出産後にかけて、便秘と痔に悩まされる人が多くいます。

 

まさか自分が痔になるなんて   29歳 Jさん

排便コントロール,妊婦の便秘,痔

妊娠後、さらに便秘を悪化させてしまった私。食物繊維を意識して食べたり、ヨガしたりと、いろいろやってはみたのですが、なかなか頑固な便秘で。

 

さらに、それにおいうちをかけるようなことがおこりました。排便後にトイレットペーペーでお尻を拭こうとしたら、なにかが飛び出ているじゃないですか!まさかのいぼ痔!

 

実は、うちの主人が痔持ちでして。でも、やっぱり他人事で、ちょっとからかったりしたこともあったりして。それが、自分もいぼ痔になるとは。絶対に、主人には、言えないって思っちゃいました。排便の後、指で押し戻して中に入れていますが、次の産婦人科検診の時に相談するべきか、肛門科の診察を受けるべきか、でも、恥ずかしいしなどと悩んでいます。

 

排便コントロール,妊婦の便秘,痔

 

この方は、内痔核と言われるタイプの痔のようです。内痔核は、痛みがほとんどありません。そのため、放置してしまう人が多いのですが、自然には治りません。
今は、指で中に押し込めているようですが、悪化すると、指で押し戻しても、戻らなくなり、そうなると炎症をおこしかねません。
産婦人科で相談すれば、妊婦でも使える薬を処方してくれます。


 

 

羞恥心に勝る激痛! 26歳 Fさん

排便コントロール,妊婦の便秘,痔

妊娠28週くらいの頃、便秘で、1週間以上でないことがあって、いきんでなんとか硬い便を出したものの、その時に肛門に痛みを感じました。トイレットペーパーで拭くと、少し血がついていました。

 

その時は、あー、ちょっと切れちゃったなくらいしか思ってなかったのですが、それが間違いの元。その後も便秘は一向に改善する気配はなく、排便の度に、痛みはどんどんひどくなっていきました。便秘だから、出せるなら、出したい、でも痛いから出したくないという感じになってしまって。

 

それで、産婦人科の検診の時に、恥ずかしかったのですが、思い切ってお医者さんに相談したら、じゃ、薬だしとくからって、さらっと言われてしまって。妊婦さんに痔は多いから、そんなに恥ずかしがらなくても大丈夫ですよ、って看護師さんにもフォローされて。もらった薬をぬったら、かなり楽になって、ほっとしました。

 

排便コントロール,妊婦の便秘,痔

 

硬い便で肛門が切れてしまうことが原因でおこるのは、切れ痔です。切り傷ですから、自然治癒することもあるのですが、便秘の人の場合、排便の度に硬い便が傷口を傷つけるので、傷がどんどん深くなってしまうことが多いのです。そうなると、慢性化してしまい、排便の度に激痛を感じることになりかねません。できるだけ、早い段階で医師の診断を受けましょう。


 

 

妊娠中に人生初の痔体験!そして、出産後に再発 33歳 Sさん

排便コントロール,妊婦の便秘,痔

妊娠前も毎日お通じはなかった私ですが、それでも、3日に1回はお通じあったんです。それが、妊娠後は1週間以上お通じがないこともありました。

 

それで、産婦人科で便秘のお薬もだしてもらっていたんです。それでも、便秘は解消できず、そのうちに排便痔に痛みを感じるようになりました。肛門のあたりを触ると、なんだか、腫れています。

 

もしやと思って、ネットで調べてみたら、やっぱり、痔のようです。ネットで調べた限り、ほっておいて治るようなものではないらしかったので、すぐに産婦人科に相談しました。早めに対処したのが、良かったのか、薬をもらって、1ヶ月くらいで痛みはなくなりました。

 

が、出産後、まさかの再発!
出産後もなりやすいよってネットで書いてあったのは、本当だったんですね。外から見てもわからないんですけど、痛くて座れてないって、地味にきついです。

 

排便コントロール,妊婦の便秘,痔

 

妊娠中はもちろん、出産後の女性も痔になりやすくなっていますので、注意が必要ですね。この方の場合は、外痔核のようです。便秘と痔は何度も繰り返すと慢性化しやすいもの。外痔核の場合、ひどくなると座るだけで痛みを感じるため、日常生活にも支障をきたします。


 

痔かなと思ったら、早めに、病院で相談してみましょう。

 

 

痔の種類と症状、原因

 

先の体験談でもわかるように、痔にもいろいろ種類があり、それぞれ原因も違えば、症状も違います。痔の種類によって対処法や予防法も変わってきますので、まずは、自分の痔の種類を知ることが必要です。
ここでは、痔の種類と症状、その原因を詳しく見ていきます。

 

痔核(いぼ痔)

男女ともに一番多いタイプの痔が、この痔核。
肛門の周辺に、いぼのような腫れ物ができるために、いぼ痔と呼ばれることも多い痔です。
いぼの場所や大きさ、個数、痛みや出血の有無など、同じ痔核でも人によって症状は様々です。軽症の場合は、薬での治療が可能ですが、悪化させてしまうと、手術が必要になる場合もあります。
なお、痔核には、いぼのできる場所によって次の2種類に分けられます。

 

内痔核

直腸と肛門の境目に歯状線と呼ばれる部分があります。それよりも上部にいぼができた場合を内痔核といいます。簡単に言えば、 肛門の内側にできるいぼ痔のことです。

 

症状

内側で知覚神経が通ってない部分にできるために、痛みを感じず、痔になったことに最初は気づきません。排便時に、便がいぼに触れることで出血をおこし、それで痔になったことに気がつく人が多いようです。

 

いぼは、徐々に大きくなり、排便時に痔核が肛門から外に飛び出すようになります。これを脱肛といいます。初期の脱肛では、排便後、飛び出したいぼは、自然に内側に戻ります。しかし、症状が悪化すると、脱肛した痔核は、飛び出したままになり、指で内側に押し戻してやる必要が出てきます。さらに重症になると、排便時に限らず、常に痔核が外に飛び出したままの状態になってしまいます。

 

原因

内痔核の一番の原因は、肛門付近の血行が悪くなることにあります。
血行を悪くする要因には、排便時の強いいきみ、すわりっぱなしや立ちぱっなしなど長時間同じ姿勢でいることなどが考えらます。
また、直腸性便秘も、硬くて太い便が直腸から肛門にかけて停滞することで血行を悪くします。

 

 

外痔核

歯状線より下側、肛門の外側の皮膚部分にできるいぼ痔のことを外痔核といいます。

 

症状

外側にあるために、肛門付近を指で触ることで確認できます。
肛門の皮膚部分には、知覚神経が通っているために、内痔核とは違って、初期の段階から痛みを感じます。
症状が悪化した場合、いぼの中に血の塊ができることがあります。血栓性外痔核と呼ばれるものですが、これはかなり大きく腫れて、激しい痛みを伴います。

 

原因

ストレス、お酒の飲み過ぎ、刺激物の過剰摂取、冷えなどが大きな原因と考えられています。
また、便秘や下痢などの肛門への負担も原因の一つです。
同じ姿勢でじっと座っている、あるいは、その逆で、ずっと歩き回っている人もなりやすいと言われています。

 

 

裂肛(切れ痔)

裂肛とは、肛門付近の粘膜が傷ついたり、肛門の皮膚が切れたり、裂けたりする痔のことです。切れ痔とも呼ばれます。

 

症状

裂肛の特徴は、排便時に激しい痛みを感じることです。
皮膚が切れた部分から、トイレットペーパーに少量つく程度の出血も見られます。

 

原因

便秘による硬くて太い便や、慢性化した下痢で肛門のまわりの皮膚が弱くなることから、肛門付近の皮膚が切れたり裂けたりしておこります。

 

 

痔瘻(あな痔)

歯状線付近が大腸菌などに感染して、炎症をおこすと化膿してしまうことがあります。この溜まった膿が出てきて、直腸から肛門付近の皮膚までトンネルのようにつながってしまうのが痔瘻です。

 

症状

肛門付近の皮膚が腫れて痛みを感じます。熱が出る人もいます。
肛門付近に開いた穴から膿が出るのは、痔瘻の特徴的な症状です。

 

原因

主な原因は慢性化した下痢、ストレスによる免疫力の低下と言われています。

 

 

妊婦によく見られる、便秘が原因の痔は?

 

痔の種類にもいろいろとありますが、妊婦によく見られる便秘が原因の痔は、痔核(いぼ痔)と裂肛(切れ痔)です。

 

妊婦に痔核(いぼ痔)が多い理由

痔核とは、肛門付近にいぼのような静脈瘤ができてしまう痔です。静脈瘤ができてしまう最大の原因は、肛門近辺の静脈の血行が悪くなることです。血行を阻害する原因には、いろいろありますが、妊婦の場合は、以下のようなことが考えられます。

 

  • 妊娠すると便秘になりやすくなりますが、便秘の場合、いきまないと出ないことも多くなります。強くいきむことは、肛門に負担をかけ、血行を悪化させてしまいます。毎回トイレ5分以上いきむという人は注意が必要です。
  • 妊婦の場合、つわりがひどいケースや、医師から安静を言い渡されていて、ほとんど横になった状態ですごす人も多くいます。一日中じっとしていることが増えると、肛門付近に限らず、体全体の血行不良を引き起こしがちです。
  • 妊娠後期になると、大きくなった子宮が内蔵を圧迫しはじめます。腸も圧迫されるため、血行が悪くなってしまいます。

 

 

妊婦に裂肛(切れ痔)が多い理由

妊婦が、肛門付近の皮膚が裂けたり切れたりする裂肛になる一番の原因は、便秘による硬い便に他なりません。特に直腸性便秘の場合は、便は硬いうえに太くなってしまい、排便のときに、肛門の皮膚を傷つけてしまう可能性が高くなります。

 

といっても、肛門付近の皮膚の切り傷ですので、普通なら自然に傷は治るはずです。しかし、妊婦の場合は、なかなか便秘を解消することが難しく、便秘の便は硬いため、再び排便するときに傷口が開いてしまいがちです。それを繰り返していると、傷はどんどん深くなり、裂肛を悪化させることになるのです。

 

 

妊婦の痔が悪化した場合は手術は必要?

痔は初期の段階であれば、塗り薬や座薬などで対応できますし、治療の時間も短くてすみます。

 

しかし、放置しておくと悪化してしまい、治療に時間がかかるようになります。中には、入院や手術が必要なケースも出てきます。また、便秘が原因の痔の場合、痔だけを取り除いたところで、肝心の便秘が解消されてなければ、また再発する可能性もあります。それから、妊娠中の場合は、麻酔や手術はできるだけ避けたいものです。妊娠中は、手術せずに、保存的療法で経過を見て、出産後に手術という形をとる人も多くいます。

 

いずれにしても、担当の産婦人科医とよく相談して治療方法を決めることをおすすめします。

 

痔によく似た危険な病気の可能性も?

便秘の女性が、肛門から出血した場合、一番に疑われるのは痔による出血ですが、痔以外の病気の可能性がまったくないわけではありません。痔とはまったく違う病気の場合もありますし、中には、命にかかわる病気もあります。

 

肛門から出血がある場合は、早めに医師に相談することをおすすめします。
なお、痔に間違えやすい危険な病気としては以下のようなものがあります。

 

大腸がん

大腸がんの場合、便秘と下痢を繰り返すことが多いのですが、その症状は痙攣性便秘にも似ています。
また、残便感があるのも、便秘と間違われるところです。
その上に、便に血が混じることもあります。そのため、便秘による痔と間違われやすいのです。

 

直腸がん

直腸がんの場合、排便時に出血するのが特徴です。ただ、排便時に痛みを感じることは、ほとんどないため、内痔核と間違われることがあります。

 

 

妊婦の便秘が原因の痔の解消法は?

 

便秘が原因で引き起こされる妊婦の痔の予防、解消には、何よりも便秘の解消が必要です。

 

便秘を放置したまま、痔の治療をしても、根本的な原因である便秘が解消されていなければ、痔を再発しかねません。

 

便秘の解消には、それぞれの便秘を原因を探ることが大切です。便秘にもいろいろな種類があり、その原因も様々です。
妊婦の便秘の原因としては、下記のようなものが考えられますので、まずはご自身がどれに当てはまるのか確認してみましょう。

 

 

上記で当てはまるものがあれば、その改善が必要です。
ただ、妊婦の場合は、妊娠の継続をしていく上で、どうしても解消できないこともあります。
ですから、できる範囲での生活習慣の改善をするとともに、腸内環境を整えて、便秘になりにくい状態にしていかねばなりません。

 

 

まとめ

 

妊娠中の女性は、便秘になりやすく、便秘は痔を引き起こす原因になっています。

 

妊婦のよく見られる便秘が原因の痔は、痔核(いぼ痔)と裂肛(切れ痔)です。いずれも、便秘を患っているとなりやすく、さらに、悪化するという悪循環に陥りがちです。しかも、妊娠中の場合、治療にも制限がかかります。ですので、痔に気がついたら早めに産婦人科で相談して、初期の段階で治療したいものです。

 

ただ、便秘が原因の痔の場合は、痔だけ治療しても、便秘を解消しない限り、痔が再発する可能性も高くなります。痔の治療とともに、便秘の解消にも取り組む必要があります。

 

便秘の解消には、そもそも便秘の原因となっているものを排除、改善する必要がありますが、妊娠そのものが便秘の原因となっている場合もあります。ですので、生活習慣の改善とともに、日頃から腸内環境を整える努力をしていきたいものです。

 

 

妊婦の便秘解消には、排便コントロールがおすすめ。その方法はこちらから


排便コントロール,妊婦の便秘,痔



「排便コントロールで快適妊娠生活。妊婦の便秘解消法」TOPに戻る